一歩一歩進んでいく

SEMPOとSMA

 検索エンジンマーケティングの業界団体だったSEMPO(Search Engine Marketing Professionals Organization:検索エンジンマーケティング・プロフェッショナル機構)に対する不満を解消するため、あらたに新業界団体であるSMA(Search Marketing Association:検索マーケティング協会)が設立された。

 SMAが設立されるに至ったとされる不満というのは、次のようなものだ。

 SMAは現在、世界の各地域に支部を設けようとしている。すでにSMA-UK(英国SMA)と、それよりもさらに大規模なSMA-EU(欧州SMA)が2004年12月に設立されている。SMA-EUの設立宣言は次のような内容だ。

 「欧州検索マーケティング協会(SMA-EU/EFTA)は、議論の場となるフォーラムの提供やビジネスの支援となる情報を提供することにより、検索エンジンマーケティングに関わるプロフェッショナルや企業が良好なビジネス環境を構築することをサポートしていく。」

 そして組織の目的としては、次のような項目が挙げられている。

 また北米SMA(SMA-NA)は、中小の検索エンジンマーケティング企業に対して、SMAがこれまでの大企業中心だったSEMPOとは異なる存在であることをアピールしている。SMA-NAの主な対象は広告主ではなくSEO企業のようで、SMA-NAの発起人の1人となったカナダのIan McAnerin氏はこんなふうに語っている。

 「アメリカマーケティング協会(AMA)がやってきたように、SMA-NAは従来型の企業と非営利団体のコンビネーションというかたちで構築されていくのが望ましい。」

 一方、SEMPOの副会長であるDana Todd氏は、SEMPOとSMAは共存が可能だと考えているようだ。2つの業界団体は、基本的な目標がまったく異なっているからというのが、その理由だという。

 「われわれは最初で最後の検索エンジン業界団体になるつもりはない。」

 Todd氏はそう語っている。「われわれは特定の目的を持った団体だし、他の団体は他の団体で、違った解釈で業界団体の目的を考えているだろう。他の団体が資金力を持ち、それらの目的を実行に移す能力を持っているのなら、それは素晴らしいことじゃないか。」

 とはいえ、SEMPOからは創設者のひとりのChristine Churchillが離脱したりしている。

 たぶん近々、SNAの日本支部、アジア支部も設立されるはずだ。



Internet watchより全て引用しています。著作権はInternet watch及びその記事の基となったところへ帰属します