一歩一歩進んでいく
これほどたくさんのブログがあるのに、それを読む時間はほんのわずか・・・そんなユーザーのために情報整理の手段を提供する起業家が数多く登場している。
ブログやニュース配信サービスなど、オンラインを流れる情報源の数が膨れ上がっている。これを受けて情報のSN比向上をうたい文句とする新興企業が数多く生まれている。これらの企業のバックには、Marc
AndreessenやRon Conwayといった、ベンチャーキャピタリストや実績のあるネット投資家がついている。
サンフランシスコのRojo
Networksは、ブログのアグリゲーションサービスを提供する企業だ。「同社は、コンテンツの消費を中心にして、そのまわりにコミュニケーション機能を付加している」とAndreessenは説明した。Netscapeブラウザの開発者であり、現在Opswareの会長を務めている同氏はRojoに資金を提供している。「インターネットのキラーアプリといえば、今も昔もコミュニケーションだ」(Andreessen)
ブログのアグリゲーションサービスを展開する企業各社は現在ちょっとしたブームに湧いている。これは、
RSSやAtomのようなプロトコルを使って、読者にプッシュ配信されるオンラインコンテンツがますます多くなっているためだ。これらのプロトコルは、オンラインに上がった記事の見出しや本文の要約を、Rojoのようなウェブサイトや各ユーザーの使うブラウザなどのアプリケーションに送信する。
Pew
Internet & American Life
Projectによる最近の調査によると、2004年には米国のインターネット利用者の5%が、RSSに対応するツールを使ってニュースの見出しや他のコンテンツを読んでいた。また、ブログ読者の割合は58%増加し、ブログを書いている米国人の数も800万人を超えたという。
RSSなどを使って配信されるコンテンツの世界は拡大し続けている。そして、こうしたコンテンツを利用するためのツールやサービスもたくさんある。FeedDemonやNetNewsWireのようなRSSリーダーは無数に存在している。Yahooは10月に、My
Yahooページを作り替えた際に、その基礎となる技術としてRSSを採用した。またMozilla
FoundationのFirefoxブラウザや、今後登場するNetscapeブラウザにも、RSSに対応する機能が組み込まれている。
Rojoは2003年6月にサンフランシスコで創業し、昨年春にまず招待者限定のテスト版サービスを立ち上げた。同社には現在数千人のユーザーがいるが、これらのユーザーは知り合いなどに同サービスに登録するよう声をかけることができる。なお、Googleは昨年これと同じようなやり方でGmailの利用者を増やした。
Rojoの創業者Chris
Alden(CEO)とKevin
Burton(主任エンジニア)は、既存のウェブサイトがユーザーに提供する情報の関連性を判断するための仕組みとよく似たツールを設計した。
GoogleのPageRankアルゴリズムや他の検索エンジン技術と同じように、Rojoのツールはいわゆるブログ界のリンク構造を調べ、他の読者に人気のあるブログ記事やフィードに注目するようユーザーに知らせる。これと同様のやりかたで、このエンジンはAmazon.comのようなEコマースサイトの動きを追い、ユーザーに関連フィードを勧めてくれる。
「すでに数百万に上るコンテンツの流れやブログが存在することを考えると、オンラインでコンテンツに目を通すことは5年前よりもずっと複雑になっている」とAldenは述べ、さらに「われわれは、コンテンツには社会的な側面があると考えている。自分がよく知っている人間は、コンテンツの発見や分析に役立つ重要な手がかりとなり得る」(Alden)
Rojoでは文脈広告の販売で利益を上げたいと考えている。また同サービスのユーザーはかなりはっきりとした興味の対象を持っている点も同社の売りだ。Rojoはまた一部のプレミアムサービスに課金することも検討しており、企業向けにこのサービスを販売することも計画している。
一方、Bloglinesは2003年6月にサービスを開始した。同社が主張するところでは、現在2億件を超えるブログ記事が同社のデータベースのなかに格納されているという。
「フィードを検索できるようにすることは実に難しい。何百万ものフィードが流れているため、どうしたらいいのか途方にくれてしまう。これは、ネット全体に見られるのと同様の問題だ」と同社を創業したCEOのMark
Fletcherはいう。
BloglinesはRojoと異なり、自社のネットワークやフィードリストを一般に公開している。
「Rojoのアプローチは間違っている。彼らはクローズドなシステムをつくった。それに対し、われわれはオープンなシステムにした。こうすれば、友人とだけでなく、全世界と情報を共有できる。このやり方なら活発でオープンなコミュニティができるため、ユーザーはとても気に入ってくれている」
この記事は海外CNET
Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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