一歩一歩進んでいく

●サーチキングの伝説その後――訴えは棄却された


 以前、サーチキング(Search King)とGoogleの裁判の話をお伝えしたのを覚えているだろうか。Googleのページランクを販売していた米国人、ロバート・マサ(Robert Massa)のサイトの話。そのページランクがなぜかある日突然、すべてゼロになってしまい、怒ったボブがGoogleに損害賠償を求めて提訴したという話だった。

 その訴訟で、裁判官はGoogleの主張を認め、サーチキングの訴えを棄却した。判決文にはこのように書いてある。

「オクラホマ州法では、今回のページランクのケースが契約関係に基づく不当な妨害であるという主張は、言論の自由の原則によって認められない。もしその言論が嫌悪や悪感情によるものであるとしても、それは不法であるとはいえない」

 Googleはページランクはopinion(見解)であり、言論の自由を定めた米国憲法修正第1条で保証されていると主張してきた。一方、サーチキング側はページランクは特許を受けたテクノロジーを利用しており、従って客観的な方法で検証される必要があると訴えた。しかし裁判所は結局、Googleの言い分を認めたということだ。

 この判決のポイントは、たぶんこういうことだ――ページランクはたいへん価値のあるものだけれど、それをマーケットでオープンに販売しようとすると、買い手にも売り手にもたいへんなリスクを伴うことになる。いつ販売中のページランクが消滅してしまうかわからないからだ。おまけにその消滅したページランクを取り戻す法的な手段はない。買い主の危険負担ということだね。気をつけよう。



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