インターネット関連のニュースを日々追っかけている人なら、Googleに関する噂をもう知ってるだろうね。何度も何度も報道されてるから。
噂というのは、ひとつはGoogleが株式公開(IPO)に踏み切るのではないかという話。もうひとつが、MicrosoftがGoogleに買収を持ちかけているのではないかという噂だ。この1カ月、世界中のメディアがこのふたつのニュースを(少なくともどちらかは)報道しているようにさえ見えるほどだ。
というわけだから、GoogleがIPOを目指す理由や、株式時価総額、評価額といったインターネット企業のIPOをめぐるさまざまな話について考えをめぐらすのはやめておこう。同様に、Googleというすばらしく柔軟なベンチャー企業が、本当にMicrosoftという巨大組織に売られるのかどうかという話も今回は取り上げない。
僕はGoogleの株で儲けようとは思っていないけれど、Googleの検索結果はメシの種にしている。だから今回の一連の噂については、ひとつの点にだけ興味がある――つまり、GoogleのIPOやMicrosoftによる買収は、GoogleのSERP(検索結果表示ページ)に何らかの影響を与える可能性はあるのだろうか?
まず第1に、GoogleがIPOした場合。たぶんこの場合は、検索エンジンにはたいした影響はないだろうね。米国有力紙の「The New York Times」の記事によると、Googleは「株の10〜15%を一般募集する予定で、総額は20億ドル以上になる」という。だから、もしIPOの主目的が企業の拡張と、投資家や従業員への報奨金だけにあるとするのなら、検索結果には特に大きな影響は与えないという言い方もできるはずだ。僕の推測としては、Googleのビジネスはこれまで通りに続くだろうし、検索エンジンマーケティング業界にとってもGoogleのIPOは良い影響をもたらしそうだ。
ではもし、GoogleがMicrosoftに買収されるとどうなるだろうか? 僕の考えでは、GoogleのSERPは影響を受けると思う。その理由はこうだ。
1. Googleのデータベースは、WindowsではなくLinux上で動いている。もしMicrosoftがGoogleを買収してしまうと、GoogleがLinuxを使うのを止めてしまう可能性が出てくる。