一歩一歩進んでいく
●ノンリニアな検索結果表示ページ

「ビジュアル検索エンジン」なんていう呼び方が適しているのかどうかはわからないけれど、検索結果をビジュアルで見せてくれるタイプの検索エンジンがある。スクエアな長い検索結果リストではなく、地図みたいなものが表示されて一目で検索結果がわかるというわけだ。ノンリニアな検索結果表示ページ(SERPs)とでも言えばいいのかな。

 そのひとつに、Grokkerという検索インターフェイスがある。Grokkerは有償のアプリケーションをダウンロードして使うようになっていて、検索結果をカテゴリーに分類し、それを地図上に塊(クラスタ)として表示してくれる仕組みだ。それぞれのクラスタにはサブカテゴリがあって、より小さなクラスタとして表示される。サブクラスタをクリックすると、ズームインされる。

 ニュースサイトのSeattlepi.comが、わかりやすい検索例を挙げているから引用してみよう。

 「たとえばあなたがフランスの宿泊先を調べようとして、検索キーワードをParis Hilton(パリ、ヒルトン)と入力したとする。Googleはこの検索クエリーを『地域―ヨーロッパ―旅行、旅行業者―宿泊施設―ホテル』と認識し、検索結果にちゃんとパリのヒルトンホテルを表示してくれる。でもよく見てみれば、他の検索結果を見ると延々とヒルトン姉妹のお姉さん(パリ・ヒルトンという名前だ)の活躍ぶりを書いたWebサイトが大量に並んでいるのである。なぜならGoogleはページランクテクノロジーによって、『他の多くの人気サイトからリンクが張られているかどうか』で評価付けをしているからであり、その中でもいちばん人気の高いサイトを検索結果のトップに表示している」

 「同じキーワードを、今度はGrokkerで検索してみる。検索結果には、ParisとHiltonに関する情報がカテゴリに分けて表示されている。もちろん、見やすい場所にパリのヒルトンホテルの評価や地図、予約サイトなども表示されていて、Googleのようにヒルトン姉妹の中に埋没してしまっているようなことはない」

 Grokkerの最大のメリットは、Googleのようなリスト形式の検索結果表示ページと違って、多くの検索結果をユーザーに見せることができるということだ。Googleでは検索結果ランキング50位のサイトがクリックされる確率はものすごく低いけれど、Grokkerなら50位のサイトもトップページのクラスタのひとつに入っているから、クリックされる可能性は飛躍的に高まる。

 このタイプのユーザーインターフェイスが普及すると、面白いことになりそうだね。Grokkerは今のところ、アプリケーションのライセンスに49ドルもかかるけど。Grokkerは、以下の3つの検索を提供している。

1. Yahoo!とMSN、AltaVista、Wisenut、Teoma、FASTのWebサイト検索
2. Amazon.comの検索
3. あなたのハードディスク内部

 Grokkerは今年後半には、Googleへのプラグイン提供を計画している。日本語が使えるかどうかが気になるところなので、僕も彼らに問い合わせているところだ。Googleのプラグインがどんなインターフェイスになるのかはまだ未定だけど、たとえばこのTouchGraph GoogleBrowserみたいな感じかもしれない。



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